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基礎用語から医療関連用語まで日常の看護場面で出会う事例を通して解説!
97年11月臨時増刊号
定価:1,300円 (税込)
第1章
心理的メカニズムに関する用語

●心のしくみ
 その1 その2 その3
●心の発達心理
 その1 その2 その3
●妊娠と出産をめぐる心理
 その1 その2 その3
●アイデンティティ

 その1 その2 
●ナルシシズム

 その1 その2
●対象喪失と障害受容

 その1 その2 その3
●老人の心理

 その1 その2

第2章
心理療法的アプローチに関する用語

●治療関係

 その1 その2 その3
 その4 その5 その6
●治療構造

 その1 その2 その3
●治療的介入
 その1 その2 その3
●関係の終結
 その1 その2 その3
 その4
●心理教育
 その1 その2
●ストレスとコーピング
 その1 その2 その3

第3章
家族・集団心理に関する用語

●家族の心理
 その1 その2 その3
 その4  
心理学用語
vol.01 vol.02 vol.03
 
リラクゼーション・トレーニング【relaxation training】
定義
 心身のリラックスした状態を段階的に得るための訓練法。
 
 神経症や心身症では、しばしば不安・緊張がその基底にあり、症状の一部を構成しているので、この方法が治療法やストレス緩和法として用いられます。
 緊張を緩和させるためのリラクゼーション技法にも、心理的側面から入る技法と、生理的側面から入る技法の2つがあります。 シュルツの開発した「自律訓練法」は前者の代表例ですし、ジェイコブソンの「漸進的リラクゼーション」は後者の代表例です。 自律訓練法は、注意の集中、自己提示の練習によって、全身を弛緩させ、心身の状態を自分でうまく調整できるように工夫された段階的訓練法です。
 具体的な方法は、まず静かで落ち着きやすい環境で、安定した弛緩しやすい自然な姿勢をつくります。姿勢ができたら目を閉じ、 深呼吸を繰り返した後、自己暗示的要素を含んだ公式用語を心の中で反復し、感覚を体感できるようになるまで練習します。 7段階の公式は以下のとおりです。
 背景公式(安静練習)「気持ちが落ち着いている」、第1公式(四肢重感練習)「両腕両脚が重たい」、第2公式(四肢温感練習)「両腕両脚が温かい」、 第3公式(心臓調整練習)「心臓が自然に規則正しく打っている」、第4公式(呼吸調整練習)「自然に呼吸している」、第5公式(腹式温感練習)「胃のあたりが温かい」、 第6公式(頭部調整練習)「額が気持ちよく、涼しい」。
 これらの公式は一つが十分にできるようになってから、次に進みます。
「漸進的リラクゼーション」は楽に仰臥した姿勢で行い、はじめに筋の収縮と弛緩の感じを得られるようにしてから始めます。 いきなり筋肉を弛緩するように指示されても、簡単にはできないので、いったん筋肉を緊張させてから力を抜くと弛緩した感じが得られやすくなります。 手順としては、左手の二頭筋、三頭筋、屈筋群、伸筋群の順に進めていき、さらに右腕、右手、左足、右足、腹筋、呼吸筋、胸椎伸筋へと移り、顎の上下・回転運動、 そのほかの各種の表情筋へと進めます。原法では時間がかかるため、実際には簡便法が用いられることが多いようです。

 この節はストレスに関係した用語を説明しました。人は同じ状況に置かれても、人それぞれの状況の受け取り方、感じ方が異なります。その人がどのような認知の仕方をするのか、 どのような情緒状態に置かれているのを一人一人の患者さんについて考えてみる姿勢が、より深い理解を生み、適切な対応が見えてくると思います。
 今回説明した漸進的リラクゼーションの簡便法は、手術前の患者さんなど緊張下に置かれた患者さんに対して、ナースの立場からでも応用が可能です。 患者さんの緊張軽減のために一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
 また医療現場、特に救急部門やターミナルケア部門では、死に接する機会も多く、スタッフもかなりの精神的な負担を受けます。 このような状況では死について見ないようにして感情を遮断するコーピングスタイルを採用しないと、仕事を続けられません。 ときには、自分のストレスへの対処スタイルに目を向け、ストレスを軽減することが大切でしょう。
 
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