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| コーピング(対処)【coping】 |
| 定義 |
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個人的資質を上回ると評価された外的・内的な特定の要求を管理する認知的および行動的な努力を指す。 |
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ラザルスは以上のように定義し、コーピングとはストレスに対する個人の性質だけを指すのではなく、具体的なストレス状況に対してなされる行為であるとし、その過程を重視するとらえ方をしました。さらに自動的に応答する行為ではなく、努力を要するものであることを特徴としてあげています。
ラザルスはコーピングを8つのタイプに分類しています。
(1)ストレスに正面から取り組み、状況を変化させようとする積極的な努力
(2)距離をおき、自分を引き離すことで状況のもつ意味を最小限にしようとする努力
(3)状況に関する自分の感情や行動を調整する努力(自己コントロール)
(4)情報上の支援や実質的な支援、情緒的な支援を求める努力(社会的支援を求める)。
(5)その状況における責任を引き受け、そこでの自分自身の役割を認識し、同時に物事を調整すること。
(6)状況から逃避したいという考えや行動(逃避・非難)
(7)状況を変えるために考慮された努力で、問題解決への分析的アプローチを伴う(計画的な問題解決)。
(8)状況を処理することが自分を成長させると積極的に考える(積極的な再評価)。
コーピングとは本来、心理的な行動の意味で用い、実際の行動としての対処行動の意味はもっていませんでした。
つまり、何かが起きたときにそれをどのようにとらえるかの考え方、感じ方という意味でした。しかし、現在では、
対処行動なども含めたより広い意味で使われることも多いようです。
レイは、ストレスとコーピングの過程を次の6つの段階で説明しています。第1段階は、知覚の段階で、
起きた現象をどうとらえるかという段階です。このとらえ方は、これまでの経験、社会的な支持などによって影響されます。
第2段階は、否認、置き換え、抑圧、反動形成、分離などの心理的防衛機制が用いられます。
第3段階では、気分が変化したり頭痛や筋緊張が生じるなどの自分でも気づく症状が生じたり、血圧が上がる、脂質値が上がる、
低血糖になるといった自分では気づかない症状が生じる精神身体的反応の段階になります。第4段階は、筋肉を弛緩させる、
運動をする、薬を服用する、状況に適応するなど、ストレス状況で生じた反応を抑え、適応的にしようとする段階です。
この段階がうまくいかないと、症状が持続し、その結果病気と診断されるような状況になり、これが第5・6段階です。 |
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40歳の看護師であるAさんは、以前より夫との折り合いが悪く、「顔も見たくない」と職場に遅くまで残って仕事をしていました。彼女のその働く姿を見て上司は、非常に熱心で期待できると判断し、異例の若さで師長に抜擢しました。周囲からは羨望のまなざしで見られましたが、本人は結構な負担を感じていました。そこでこの負担感を打ち消そうと、
それまで以上に必死に働きました。このころから朝の申し送り時に、かなり激しい腹痛を感じていましたが我慢していました。さらに夫から、仕事ばかりで家を顧みないと非難されるようになり、そんなある日、吐血し胃潰瘍と診断されました。
昇進という出来事が起きたとき、それを喜びととらえる人もいれば、負担ととらえる人もいます。同じ出来事でも人によって、また状況によってとらえ方は変わってきます。Aさんは夫との関係では我慢し、それを反動形成として仕事に打ち込みました。そこでも、周囲に無能と思われるのを避けるため、仕事に打ち込むという反動形成をしています。そんなAさんにとって、昇進は負担だったのです。しかしAさんは、昇進とうストレスに対して、責任を引き受け正面から取り組み、
感情を自己コントロールして対処していました。一方、夫との関係については回避的でした。Aさんは周囲からの支援を求められず、ストレスにうまく対処できずに胃潰瘍になったといえるでしょう。 |
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